肩こりのように背中が凝る方って結構いらっしゃいます。またぎっくり腰ではなくぎっくり背中のような急性の痛みも起こる場所です。背中の痛みは姿勢や内臓の反射によっても痛みを引き起こす場所です。少し解説していきます。

背中の解剖学

背中は主に背骨でも胸椎という場所にあたります。胸椎は12個あり、背骨の真ん中で動いています。胸椎には肋骨が付着し、背部上部には肩甲骨があります。

背中の痛みの分類

 急性の背部痛

朝起きたら急に痛くなったり、重いものを持ち上げようと力を入れた時に痛くなります。背中の筋肉や靭帯に炎症が起きている状態です。炎症が収まって痛みが回復するケースと、そのまま慢性化に移行する場合があります。

 慢性的な背部痛

背中の痛みが慢性化してしまった場合です。同じ姿勢を続けたり、繰り返し同じ動きの作業をする方に多いです。この場合は、姿勢や体の使い方、生活習慣が影響していますので、適切なケアが必要になってきます。

 胃痛による背部痛

胃の不調と背中の痛みは関連しています。慢性的に胃の不調を訴える方は背中の痛みを訴える方がいます。まずは胃の不調を回復してあげると背中の痛みは回復してくる傾向にあります。

くずぬき整体院の背中の痛みに対する考え方と治療について

背中の痛みと姿勢の関係

背中の痛みを訴える方の代表的な姿勢は猫背です。猫背により背中が丸くなり、首が前に出るような姿勢になります。丸まった背中の筋肉は常に緊張している為に固くなります。また頚が前に行くのを首から背中の筋肉で支えるために背中の筋肉が異常緊張して背部痛が起きるのです。

また猫背の反対の反り腰姿勢の女性も背中の痛みやコリ、肩こりを訴えることが多いです。この場合は一見姿勢がよさそうに見えますが、背中に緊張が高まりすぎてしまい、痛みになってしまうケースもあります。反り腰を戻してあげる事で背中の痛みは緩和してきます。

内蔵の状態を整える

慢性的な背部痛の方は、胃腸の状態が悪くなっていることが多いです。その更に原因をみていくと、自律神経の乱れや、体が冷えてしまっています。その場合は腹部の調整行う事で体が温まり、自律神経のバランスが整ってくることで、胃腸の状態も回復しやすくなります。

肩甲骨の調整

肩甲骨は背中の真ん中で胸郭の動きを上手くつないでくれています。背中が凝っている方は、この肩甲骨の動きが固くなっていることが多いです。また肩甲骨は腕の筋肉と連結をしている為、腕からアプローチしていく事が必要になってきます。手の指先から肩甲骨、更に腰まで連動してスムーズに動くようになると背中のコリが緩みます。

肩こりと背中のコリ

首から背中にかけて非常に広範囲で痛みを感じている人もいます。この場合はただ筋肉が凝っているだけではなく、自律神経の交感神経が優位となり、力が抜けにくくなっている可能性があります。この場合は頭蓋骨を緩めてあげて、神経をリラックスしてあげる事で体の緊張が緩んできます。

呼吸を整える

背中の痛みがある場合、呼吸が浅くなり肋骨の働きが低下しています。正しい呼吸を身につける事で姿勢を整えたり、背中のコリを緩めたり、血行を良くする事が可能です。整体をしていくだけでも、自然と正しい呼吸は身についていきますが、更に意識的にセルフケアとして行って頂けるように指導していきます。

強いマッサージは要注意

肩こりや背中のコリを強くマッサージする方もいますが、これは注意が必要です。なぜなら上記で述べたように、その場所に原因がないからです。その場所に必要以上の刺激を加える事はかえって、正常な組織の細胞を傷つけてしまい、よりコリを強めている可能性があるからです。肩こりや背中のコリが慢性化した場合でも原因を整えてあげる事でコリを解消する事は可能です。

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